世界に名前を残す『謎の民族』達

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人間をグループ分けするときによく使われる「民族」という概念。
歴史書にも多々出てきますが、いろいろと謎の多い民族が存在するのも事実で。

そんな『謎の民族』について調べてみました。

『民族系統不明』なシュメール人

メソポタミア文明の基礎を築いたシュメール人は『民族系統不明』の民族とされます。
シュメールの言語、文化、外見は、周囲のセム系の民族とは異なるものだったと考えられています。
しかし、大きな目などの遺跡に残る容姿は、セム系の民族とあまり変わらないようにも思われます。
またシュメール語は現存する他の言語と系統関係が立証されていない「孤立した言語」でもあります。
どこからやってきたのかも不明で、前4000年頃ににメソポタミア南部に移動してきた、いやもとからメソポタミアにいたのだ、などと説が一定しません。

古代史に現れる謎の少数民族・フルリ人

紀元前2000年ごろにはオリエントのほぼ全域に住んでいましたが、しかし多くの地域で彼らは「少数民族」の扱いでした。彼らはコーサカス地方のあたりの出身ではないかともいわれていますが、やはり詳しいことはわかりません。
そんな彼らの国の一つで最も巨大だったのが「ミタンニ王国」。
古代エジプトのアクエンアトン王の王妃で、ツタンカーメン王の王妃の母でもある「ネフェルティティ」は、ミタンニの王女、もしくはミタンニ系の神官の娘とも言われ、どちらにしてもこのフルリ人の後裔だったようです。

ひとつの民族ではない?海の民

古代エジプト第19王朝・第20王朝を苦しめた謎の民族です。ヒッタイトやミタンニ王国は彼らによって滅ぼされたのでは?という説もあります。
紀元前1200年頃、東地中海で活動した彼らは、多くの豊かな文明を破壊、略奪しつくしました。
ただ彼らは単一の民族ではなく、アカイワシャ人・トゥルシア人・ルッカ人・シェルデン人・シェケレシュ人といった人種によって構成されていたようです。
それぞれアカイア(ギリシャ)人、エトルリア人、リュキア人、サルデーニャ人、シチリア人に仮託されています。

外界との交流を絶つ「センチネル族」

現在における「謎の民族」ではないでしょうか。
インド連邦直轄領アンダマン・ニコバル諸島に属する「北センチネル島」に住む彼らは近づく漁民を殺害するなど、外界との交流を拒んでいます。
人口は数十人とも数百人ともいわれており、その生活様式は石器時代とさほど変わらず、そして話す言語は周辺の漁民の話す言語とはどうも異なるもののようです。
そもそも接触ができないのであまり詳しいことはわかりません。わかる日はくるのでしょうか。

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